シネマ探訪 1
The Bourne Ultimatum
邦題:ボーン・アルティメイタム (2007年 アメリカ)
監督:ポール・グリーングラス
記憶を亡くした元CIA工作員ボーン(Matt Damon)の自分探しを描いた「ボーン・アイデンティティ」、「ボーン・スプレマシー」に続く、trilogyの完結編。
trilogyではあるが、各作品の話はその作中に完結している。
新しいアクションの領域を開拓したとして、
「世界各地でロケを行い、手持ちカメラを用いて、その場にいる人の視線の動きのように細かいカット割りをすることで、臨場感とスピード感を演出している」
と、様々なメディアで絶賛されているが、素人目ながら今までのアクション映画とはなんとなく違うスピード感であることはわかった。
自分の周りを取り囲んで話が展開するような感覚を覚える。
言いかえれば、2次元の世界を俯瞰して観るのではなく、3次元の世界のど真中から映画を観ているトいう感じだろうか。
また、セリフ(言語的行動)が極端に少ないために、アクションや視線の動き(非言語的行動)が引き立っていた。
画像が一貫して暗いために、言語と非言語のコントラストが一層強調されているようにも感じた。
同じような主人公不死身映画/ドラマの「ダイ・ハード」や「24」で感じるような「なんでこの人これで無事なの!?」という疑問が生じることが少なかったのも(他人は感じているかもしれないが)、真実味を醸し出すような何かが、このような作風から生み出されていたのかもしれない。
三部作を振り返ると・・・
1作目での主人公には恋人とのやり取りの中に幾分笑顔があったものの、2作目・3作目には全く笑顔はない。
1作目で出会った恋人が、2作目で殺され、3作目ではその死のシーンが時々回想される。
1作目と、2作目・3作目の監督が異なるという違いもあるのだろうが、主人公にとっての恋人の位置づけの重さが「笑顔の有無」という表現で示されているのだろうか(たぶん、勝手な思い込み)。
- posted by ISO
- at 19:36